船の重さ「トン」についての話

船の重さ「トン」についての話

今日は、船の大きさ・重さを表す単位「トン」についてお話しいたします。

現在世界では300隻以上を超える客船が日々運航しています。世界最大客船は225,000トン。全長は361メートル、全幅は66メートル、高さは65メートルもあります。18階建のビルが海に浮いているイメージです。

さて、船の大きさを現すとき、重量トン、総トンなどの表現が用いられますが、このトンという単位の起源をご存知でしょうか? じつは酒樽を叩いたときの“トン”という音に由来するというのが、嘘のような本当の話です。15世紀頃、フランスからイギリスへボルドー産のワインを運ぶ船の大きさを表すのに使われ始めたものだと言われています。ワインの樽をいくつ積めるかで、船の載荷能力を示したわけです。

当時の酒樽1個の容積は約40立方フィート。これにワインをいっぱいに詰めると2,240ポンドになり、これをメートル法で表すと1,016キログラムになります。このため、以前のイギリスの単位では、1トンは1,016キログラムでした。現在ではメートル法が適用され、1,000キログラムが1重量トンになっています。容積も、かつては酒樽1個を単位としていましたが、こちらも100立方フィートが1総トンとなり、現在では船の容積に一定の係数を乗じて得られた数値を1総トンとしています。

数字ばかりが並んで少々堅い説明になりましたが、トンという単位が酒樽を叩いた音に由来している、フランスのボルドー産ワインをイギリスへ運んだ際の船の大きさが由来しているこの2点だけ覚えていただければ幸いです。

船の知識が増えると意外なところで世界が広がります。一人でも多くの方がクルーズについて興味を思っていただければ幸いです。

写真は三菱重工長崎造船所で建造された日本造船史上最大客船「ダイヤモンド・プリンセス」の写真です。大きさは116,000トン。15世紀の単位で測ったら116,000本の酒樽が積める計算になります。

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