人なつこいワオキツネザル

人なつこいワオキツネザル

今日は、鳥ではなく珍しい野生動物のお話です。

マダガスカルの首都アンタナナリボから国内線で約1時間、最南端の街、フォード・ドーファンへ。その小さな空港から未舗装道路を2時間揺られたところに位置するベレンティ自然保護区。フランス人の農園主が個人で管理する壮大な土地です。

ここには6種類のキツネザルや20種のカメレオン、そして100種を越える野鳥が生息していますが、なかでも最も人なつこくて愛らしいのがワオキツネザルでしょう。

樹上で生活する事が多いキツネザルの仲間の中で、比較的地上を歩く事が多く、写真のように観光客が泊まるロッジの塀で昼寝をしていたり、部屋の中まで堂々と入ってきたりと、気が付けば彼らに囲まれて寝ていたなんて事もあるくらいです。昼夜の寒暖差が激しいので、寒い夜はあの長くてふさふさした尻尾を襟巻にして寝たらさぞ温かいだろうな、などと不謹慎な考えもおきるほど人間を怖がりません。彼らにとってはきっとロッジの部屋ですら自分たちの縄張りだと思っているのでしょう。

でも観光客に餌をねだるような事はなく、ペットのようにすり寄ってきたりもしません。野生動物としての誇りを保ちながら人間生活とうまく共存しているのだと言えるでしょう。
他にも敷地内ではベローシファカが横っ跳びしていたりと、独自の生物進化を遂げたマダガスカルは魅力がいっぱい。動物好きならぜひ一度は訪れたい場所です。