渡り途中のハチクマ観察スポット、長崎県福江島

渡り途中のハチクマ観察スポット、長崎県福江島

秋は鳥たちの壮大な渡りのシーズン。今年も日本各地のさまざまな渡り観察ポイントにツアーを行ないました。

その中でも特にお勧めなのが長崎県の福江島。ここは日本で繁殖したハチクマ(タカの一種)が、中国に渡る途中に立ち寄る最後の島。彼らにとってここから先の3日間は海上を不眠不休の壮烈な旅となるのです。そのため島で十分に栄養を補給し、渡りに適した風をひたすら待ちます。

実はここは遥か昔、大阪を出た遣唐使船が瀬戸内海、九州へと渡り、唐へ向かう最後の風待ちを行なった場所。島の北西部には空海が書物に残した言葉「辞本涯」を記した石碑が建てられています。遣唐使として派遣された多くの若者たちもまた、ハチクマと同じく東シナ海を渡る途中で命を落としてきた歴史の重みを感じる場所でもあるのです。

天候や風に一喜一憂する秋のタカ渡りツアー。命懸けの姿に感動と勇気をもらえます。

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