ゴム長靴の少年合唱団『ドラケンスバーグ・ボーイズ・クワイア』

ゴム長靴の少年合唱団『ドラケンスバーグ・ボーイズ・クワイア』

日本は梅雨の真っ最中ですが、今年は雨も少なく、夏に向かい日々ジリジリと暑さが増していますね。南アフリカでは季節が日本と真逆になり、これから冬を迎えます。
南アフリカの東部、レソトという内陸の小王国との間には、「ドラケンスバーグ=竜の峰」と呼ばれる標高3,000mを超える山々が連なる山脈がありますが、アフリカと言えどもこのあたりでは冬に雪が積もることがあり、何とスキー所もあるんです。

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このドラケンスバーグに世界でもよくその名を知られた全寮制の男子校があるのですが、この学校を有名にしたのは世界最高峰とも言われている少年合唱団、「ドラケンスバーグ・ボーイズ・クワイア」です。少年合唱団というとウィーンのものがあまりにも有名ですが、世界大会でそのウィーン少年合唱団を何度も破って最高賞を受賞している最強のライバルが、このドラケンスバーグの合唱団です。

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多くの人種を抱えた「虹の国」南アフリカを象徴するように、様々な肌の色の子供たちがともに歌い、踊り、どもに生活し、日々歌声に磨きをかけています。南アフリカ最大の港町、ダーバンから片道2時間半程度のドライブでたどり着ける、風光明媚なドラケンスバーグのシャンパン・バレーに彼らの全寮制の寄宿学校があり、毎週水曜日には校内の講堂にて、観光客や地元の一般の方々向けにコンサートが開催されています。彼らの合唱スタイルが他の合唱団と大きく異なるのは、おそらく「アフリカらしさ」にあるのかもしれません。ステージ用のきちんとした衣装ももちろん身に着けるのですが、印象的なのは南アフリカの鉱山労働者や農業・漁業従事者をイメージしたゴム長靴。このゴム長靴を履き、足を踏みしめながら踊り、歌う。また、人種が混ざり合っているからか、歌声も声質の異なる高音から低音まで幅広く、声変わりしていない少年たちの歌声独特の甲高さがなく柔らかです。

ドラケンスバーグはトレッキングや乗馬、古代の岩絵見学など多くのアクティビティーが楽しめるため、特に現地が夏の時期は観光客だけではなく、国内の方々も多く訪れるのですが、その方々の多くが彼らがコンサートを開く水曜日を狙って予定を組み、訪問しています。もちろん、コンサートのクオリティーの高さは折り紙付き。私も個人的にはロック好きな人間で、少年の合唱には正直全く興味がなかったのですが、一度コンサートに足を運んでからは、一生懸命に歌う少年たちの姿に胸が熱くなり、泣きそうになるほど感動して、すっかりファンになってしまいました。

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過去何度か来日してコンサートを開いているそうですが、2017年6~7月の予定で再び来日コンサートを行うそうです。合唱に興味がなくても間違いなく楽しめると思いますので、是非ボーイズ来日の際は足をお運びください!私的には、特に小さいお子さんをお持ちのご家族におススメします!!