エジプトのキャメルマーケット(ラクダの市場)

エジプトに行かれたことのある方でしたら、ピラミッド周辺で沢山のラクダをご覧になられた方も多いと思います。ところでこのラクダ、どこから連れて来るのでしょうか。もちろん野良クダ(野ラクダ?)ではありません。ちゃんとラクダの市場があるんですね。

… カイロから車で郊外に40分ほど走った、ビルカーシュという村にキャメルマーケット(ラクダの市場)があります。ラクダだけを専門に売り買いする市場で週に一度、金曜日の早朝から取引が行われます。片足を縛られた数百頭のラクダ達が、暴れ無いようにと棒で叩かれる光景は痛々しいのですが…。

このキャメルマーケットのラクダは隣国のスーダンから40日間をかけて歩いて「輸入」されてきます。1週間エサを食べずに歩くことが出来て、10人で500頭を引き連れることが出来るので、トラックで輸送するよりも燃費が良いんですね。

ラクダの値段は体の大きさによって異なりますが、大体1頭あたり5万円程度から。そして驚くべきは買い手の購入目的。観光用としての需要もありますが、実は9割以上が「食用」として買われてゆきます。エジプトでは羊肉や牛肉よりも金額が安く、庶民の食卓を支えています。またラクダのミルクは牛乳よりもカルシウムが豊富で高級品とされ、ラクダのミルクで作られたチョコレートなどもあります。

日本でもラクダ肉を食べることができるレストランがありますので、ご興味のある方は一度お試ししてみては如何でしょうか?