ネパールのシャクナゲ

こんにちは。風の旅行社の荻原です。関東でも梅が咲いて春の香りがただよってきました。朝晩は寒いですがもうすぐ春ですねぇ。

さて、ヒマラヤの国ネパールでは、今シャクナゲ前線が北上(上昇?)中です。日本ではハクサンシャクナゲやホンシャクナゲなど淡い色で、木も3m前後のものが多いですが、ネパールでは、赤やピンク(それもはっきりした色)など色も種類も多く、なにしろ20m以上もの巨木がたくさんあります。さすがは国花! 壮観です。ネパール語では“ラリグラス”と、なんとも響きのよい名がつけられています。

そもそも何故シャクナゲが国花になったのでしょう? 現地のネパール人スタッフにも聞いてみましたが、「何ででしょうね。山いっぱいに咲くからかな…」と明確な答えは得られませんでした。まあ、恐らくその理由は、日本の桜と同様に「広く国民に愛されているから」ということと、ネパールにおいて「赤」は神様にささげる色だから、というところなのでしょう。神様への信仰をあらわすために真っ赤なサリー(民族衣装)を身につける女性は多く、お祈りに使う赤い粉(ティカ)や赤い花、いけにえの血など、ネパールでは「赤」が意図的に使われています。それに国花として定められているシャクナゲ は、厳密には赤いシャクナゲなのです。

いずれにしても、そんなシャクナゲがヒマラヤ山麓の標高1,300m〜 3,000m位の山間部のいたるところで「春を告げる」のです。このシャクナゲ前線が間もなく標高2,000m台、もっとも群生しているラインに届くそうです。しかも、今年は「当たり年」だとか!

ヒマラヤの「白」、「青」い空とともに、「赤」や「ピンク」のシャクナゲが彩る春のネパールは、トレッキングのベストシーズンです。写真は、特にシャクナゲが有名なアンナプルナ南麓のゴレパニ周辺。山肌が染まっています!