さぁ、いよいよ夏直前!
青々とした草の海が広がるモンゴルのベストシーズンがやってきます。
皆さん、モンゴルの草原というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
広々とした景色と大空にぽっかりうかぶ雲・・・。多くの方が共通して思いおこす草原のイメージだと思います。
けれど、一度モンゴルへ足を運ぶと、もう一つ、強烈な印象を残すものがあります。
それは、大草原一杯に広がるハーブの薫りです。
草原に一足踏み込む度に胸がスッとするような爽やかな薫りが舞い上がっては風に乗って消えて行きます。
実は草原を構成している草花はほとんどが良質なハーブなのです。日本でよく見かけるハーブとは異なり、乾燥し、風の強い風土から水分の蒸発を防ぐために丈の短いものや小ぶりなものが多いですが、その種類は数百種類とも言われています。
面白いことに、ほとんどのモンゴル人は草原に育つ草花の名前をひとつひとつ覚えたりはしません。
けれど、たとえばウランバートル近郊にある観光地テレルジ、その奥の湿地帯に生える低木を見つけては「これは目にいいんだ」、とか野生馬のいるホ スタイノロー国立公園で夏先に咲く紫の花を見つけては「のどに効くんだ」、と遊牧民たちはよく知っています。そう、いまでも遊牧民はきちんと草原の草花の 薬効成分を家族に語り伝え、大切に使っています。
モンゴルといえば乗馬。ですが、乗馬の合間に遊牧民が草原で暮らす知恵を垣間見られるのもまた楽しいものです。そして、そんな天然ハーブの草花を食べている羊やヤギのお肉がおいしいくて健康的であることは言うまでもありません!