蝋燭が灯る幻想的なヒンドゥー寺院『カマキヤ寺院』

インド北東部への表玄関アッサム州のグワハティにある、ニーラーチャルの丘(青い丘)には隠れた名刹カマキヤ寺院があります。 この地は、ヒンドゥー教で最も人気があるシバ神の最初の妻サティの体の一部(女性器の一部)が落ちた場所と信じられており、ヒンドゥー教タントラ派のとても重要な聖地ともなっている場所です。
このお寺の最も聖なる場所(本堂)は、独特の空気が立ちこめる洞窟の奥深く。
巡礼者達でごった返す(密度の濃い)真っ暗な洞窟の中を、滑らないように恐る恐る降りて行くと、オレンジ色の蝋燭の灯りが見えてきます。
そこはお堀のようになっていて、赤い水がたえず湧き出る泉のようにあり、その脇には生贄となったヤギの首が・・・。水の中にある岩には、参拝者達がお供えとして黄色やオレンジの花飾りをかけていきます。
そばにいる祭司に 「水に手をつけて、祈りなさい」と言われ、言われた通り赤い水に手をつけると、おでこに幸運の意味を込めてティッカをつけてくれます。
蝋燭だけが真っ暗な洞窟の中である光、という幻想的な空間では、今自分がどこにいるのか分からなくなるような錯覚に陥ります。(そして、この赤い水は何だったのかという疑問にも・・・。)

洞窟から外に出ると、数十分前まで見ていたはずの建物や木々、知人の顔をみて「帰って来られた」とホッとすると同時に、これから参拝をする巡礼者たちの祈り(経)の声が留まることなく聞こえてきて、「洞窟へ入る前と同じ世界?」とまた分からなくなる。 これが信仰というものなのか、、と強く肌で感るのは私だけではないはずです。

本堂内は写真撮影が禁止なので、寺院内の写真を掲載させていただきます。
グワハティは次の町へ行くための宿泊地としてだけの滞在になってしまいがちですが、北東インドへ行かれる方、アッサム州へ行かれる方は、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

Google Map