東アフリカのケニア・アンボセリ国立公園

広い広いアフリカ大陸ですので、いったいどこを旅するのか。今回は東アフリカのケニア・アンボセリ 国立公園にでも行ってみましょうか。野生動物とアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ山が良く見える事で有名なところです(キリマンジャロ山自体は隣の国タ ンザニアにあります)。

アンボセリ国立公園で観察し易く、とても象徴的な野生動物と言えばゾウでしょう。
そしてキリマンジャロ山とゾウの群れの組み合わせ(写真)は、言わば「お約束」のシーンでしょうね。キリマンジャロ山は標高5,895m、小説の題材にもなった赤道直下にある大きくて雪と氷河が輝く美しい山です。一方のゾウは 地上で一番大きな動物で、大人のゾウの体重は6トンにもなるそうです。 彼らはメスを中心にしたグループごとに、草と水を求めて主にタンザニア方面(つまりキリマンジャロ側)から、水が豊富なケニアのアンボセリ国立公園に入っ てきます。この公園にはキリマンジャロ山からの雪解け水が湧き上がってできたいくつかの湿地帯があり、ゾウは場合によっては一日中その水に浸かったままで 水草や、陸の草を食べて過ごしています。とても賢くて記憶力が良く、家族愛が強い動物と言われていて、移動する時は群れの年長のメスを先頭に、小さな子供 を中程に置き、そして群れのしんがりを務めるのは家族を見守るお母さんが多いようで、いつも通る獣道を進んで来ます。時にはグループが集合して数百頭に及 ぶ大集団になることもあるようで、その集団にサファリカーが囲まれると、彼らに観察されているような気分に陥ります。彼らはその大きな瞳でサファリカーの 中の人間を眺めながら直ぐそばを通り過ぎるのです。そのときは身を堅くして、じっとしているしかありません。 彼らが主役ですから。

大食漢で体がとても大きい彼らと、周辺に住む人間、農民との軋轢が発生しているのも問題点として取り上げられて久しいですね。象牙を取るための密猟問題は 厳然として存在しますし、人間とゾウがどうやって一緒に生活していけるか、難しい問題です(問題はゾウだけに限ったものではありませんが)。アンボセリ国立公園にゾウが集まるのは、そこが安全圏であるとゾウ自身が学習した結果と言われています(公園にはフェンスがないので彼らは自由に出入りします)。
ゾウの存在と自然環境保全は深い関係にあるそうです。
いつまでもいつまでも、長いまつげと大きな瞳のゾウに会えるようにしたいですね。

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