ブラジルサッカーについてちょっと語ってみる。

ブラジルと言えばやはりサッカー。
2014年W杯ブラジル大会を再来年に控え、今日はブラジルサッカーの話題をお届けします。

ブラジルはW杯優勝世界最多の5回を誇る世界のサッカーを語る上では欠かせない存在です。
一方、代表チームに選手を送り込むクラブチームにおいては、残念ながらブラジルよりもヨーロッパが中心となっています。
それでもブラジルは素材の宝庫であり、スペイン、イタリア等の主要リーグで活躍しているブラジル人選手は数えきれません。

なぜブラジルは、新しい選手が次々と排出されるのでしょうか。
それは、歴史や伝統があるから。
でも、それだけでは片付けられない、たくましさ、ハングリー精神が強さの理由(ワケ)なのです。

今では経済急成長を遂げていますが、昔は今より貧困層の家庭が多く、稼ぐにはプロサッカー選手が一番の近道と思われていました。
誰もがスター選手を夢みて切磋琢磨をする理由は、サッカーで大金を稼ぎ、家計を助けたいという想いがあるのです。

ブラジル代表で活躍したアドリアーノ選手もリオデジャネイロの貧困街の出身で、まさにブラジルサッカーの象徴といえる存在です。
選手は小学生年代のカテゴリーから成年のカテゴリーまで、常に競争を強いられ、トッププロを目指しているわけですが、生活のためにサッカーする。大げさに言うならば生きるためにサッカーをしています。
技術の向上以上に、並々ならぬ精神力が備わっていることが強さの理由なのです。
繰り返される厳しい競争を勝ち抜いた者達が代表選手になるわけですから、強いのも当然なのかもしれません。

このように言葉ばかりを並べるのは簡単ですが、実際にこの世界に飛び込むことは容易ではありません。ましてや日本人が。
日本も今ではW杯で活躍出来るほどの国に成長しましたが、以前はブラジルでは見向きもされない存在でした。

そんなブラジルサッカー界で成功した日本人と言えば、やはりカズ(三浦知良)。
所属クラブでは、ろくにグランドも整備されていないような劣悪な環境の中でプレーし、日本人ということでイジメもあったそうです。
それでも多くのハンディを乗り越えて成功を収めたその姿には頭が下がります。
やっぱりカズは凄いんですよ。

私は、数年前ブラジルのクラブチームを視察する機会がありましたが、2のカズを目指してトレーニングをしている若者に出逢いました。
話を聞くと、プロを目指しブラジルやってきて早9ヶ月。生活には慣れたが、壁にぶつかり伸び悩んでいるとのこと…。
ふと見せるさびしげな表情が妙に印象的でした。

ブラジルはサッカー修業の場として未だに人気があり、数年前でもブラジル国内で100人程の日本人が滞在していました。
しかし、そのほとんどは志半ばにして挫折し、中には本来の目的を見失い、ただブラジルに滞在し時間だけが過ぎて行く者もいるそうです。
憧れの世界には手が届かない自分に見切りをつけて、サッカーをやめていってしまうケースもあります。
とても残念ですが、これが現実なのです。

今では日本でもヨーロッパサッカーを中心に、スター選手の活躍がテレビを通して日々見られるようになりました。
日本人選手も、ドイツに渡った香川を初めとし世界の強豪と対等に渡り合っています。
彼らのスーパープレーを目のあたりにすると「光」を感じるのですが 、一方、あの日ブラジルで見た「影」も同時に想い浮かべてしまいます。
クラブチームで出会った彼のその後はわかりませんが、大きく成長し、どこかでプロになっていることを願っています。

さて、2014年W杯ブラジル大会は、予定では6月12日に開幕。
開催国ブラジルは予選免除なので、熾烈な南米予選を静観してる状況ですが、代表戦以外に、国内のリーグ戦、カップ戦にもぜひ注目してください。

ブラジルも全国リーグ、州リーグ等の試合があり一年中何かしらの試合を観戦することが出来ます。
が、スタジアムには熱狂的なサポーターが集まりちょっとヒートアップし過ぎることもあります。
弊社では、送迎とチケットがセットになった混載ツアーや、専属の日本人ガイドをつけたプライペートツアーもご用意しています。
興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

ブラジル旅行社のHP
http://www.brasil.co.jp/